ファイル転送が遅い原因は、回線の速さ、Wi-Fi、ファイルの数や大きさ、使っている機器やサービスのどこかにあることがほとんどです。
やみくもに設定を変えるより、どの区間で遅くなっているかを先に切り分けると、早く解決できます。
インターネットで送るときは上りの回線速度とWi-Fiで時間が決まることが多く、小さなファイルが大量にあると合計の容量が同じでも時間がかかります。
記事のポイント
- まずは、インターネット、家や会社のネットワーク、USB機器のどこで遅いかを切り分ける
- インターネットで送るときは、上りの回線速度とWi-Fiで時間が決まることが多い
- 小さなファイルが大量にあると、合計の容量が同じでも時間がかかる
- USB機器は、規格、ケーブル、差し込み口で速さが変わる
どこで遅くなっているかを切り分ける
ひと口にファイル転送といっても、ファイルが通る道は転送のしかたによって違います。
まずは、自分がどの方法で転送しているかに当てはめて、疑うところを絞ります。
| 転送のしかた | 遅くなりやすい原因 | まず試すこと |
|---|---|---|
| 転送サービスやクラウドで送る | 上りの回線速度、Wi-Fi、サービスの混雑 | 回線速度を測る、有線や別の時間帯で試す |
| USBメモリや外付けドライブにコピーする | USBの規格、ケーブル、差し込み口 | 別の差し込み口やケーブルで試す |
| スマートフォンからパソコンに移す | ファイルの数、接続のしかた | ZIPにまとめる、Wi-Fiで送る |
| 家や会社の共有フォルダに送る | Wi-Fi、LANケーブル、VPN | 有線で試す、社内の担当者に相談する |
どの方法でも、ファイルの数が多いと遅くなる点は共通しています。
同期やアップロードが遅いときの対処は、オンラインストレージが遅い原因と対処法で紹介しています。
インターネットで送るときに遅い場合
転送サービスやクラウドにアップロードするときは、ファイルが次の順に通ります。
- パソコンやスマートフォン
- Wi-Fiやルーター
- インターネットの回線
- 転送サービスやクラウドのサーバー
このうちもっとも遅い区間の速さで、転送にかかる時間が決まります。

上りの回線速度を確かめる
インターネットの回線は、受け取る速さ(下り)より送る速さ(上り)のほうが遅いことがよくあります。
回線速度を測るサイトで上りの速さを確かめると、どれくらい時間がかかるかの見当がつきます。
| 送る容量 | 上り10Mbpsのとき | 上り100Mbpsのとき |
|---|---|---|
| 1GB | 約13分 | 約1分20秒 |
| 5GB | 約1時間7分 | 約7分 |
| 20GB | 約4時間27分 | 約27分 |
この表は容量と速さから計算した目安で、実際には通信のやり取りの分だけさらに時間がかかります。
Wi-Fiの環境を見直す
回線が速くても、Wi-Fiの電波が弱いと、そこで速さが落ちます。
ルーターの近くで試す、5GHz帯につなぐ、できればLANケーブルで有線接続にすると、速さが安定します。
古いルーターを使い続けているなら、Wi-Fi 6に対応したルーターに替えると無線の区間が速くなることがあります。
\ 無線の通り道を新しくする /
家族が同じ時間に動画を見ているなど、同じ回線をほかの人と分け合っている場合も遅くなります。
サービス側の混雑や時間帯
自分の回線に問題がなくても、使っている転送サービスやクラウドが混み合っていると遅くなることがあります。
利用者が多い夜の時間帯を避けて試すと、速さが変わる場合があります。
途中で通信が切れると最初からやり直しになるサービスもあるため、大きなファイルは分けて送ると安心です。
スマートフォンでは画面を消さない
スマートフォンでアップロードしている途中に画面が消えたり、別のアプリに切り替えたりすると、通信が止まったり遅くなったりします。
省電力の設定をオフにして、転送が終わるまで画面を開いたままにしておきます。
スマートフォンから大きなファイルを送るときの注意点は、写真をギガファイル便で送る方法でも説明しています。
ファイルの数や大きさで遅くなる場合
回線や機器に問題がなくても、送るファイルの中身によって時間が大きく変わります。
小さなファイルが大量にある
合計の容量が同じでも、1つの大きなファイルより、数千個の小さなファイルのほうが転送に時間がかかります。
ファイルを1つ送るたびに、作成や確認の手続きが入り、その待ち時間が積み重なるためです。
写真やデータが大量にあるときは、先にZIPファイルにまとめてから送ると、手続きが1回で済み、速くなることが多くあります。

4GBを超えるファイルがコピーできない
USBメモリなどが「FAT32」という形式でフォーマットされていると、4GBを超える1つのファイルは保存できません。
大きな動画をコピーしたいときは、「exFAT」などの形式でフォーマットし直します。
フォーマットすると中のデータは消えるため、先に別の場所へ移してから行います。
USBメモリや外付けドライブへのコピーが遅い場合
パソコンとUSB機器のあいだのコピーは、機器そのものの性能に加えて、つなぎ方で速さが変わります。
USBの規格とケーブルを確かめる
USB 2.0の規格上の速さは最大480Mbpsで、USB 3.0以降と比べると大きなファイルのコピーに時間がかかります。
機器が高速の規格に対応していても、パソコンの差し込み口やケーブルが古い規格だと、その速さに合わせて遅くなります。
USB Type-Cの形をしていても、充電用で速い転送に対応していないケーブルもあるため、データ転送に対応したものを使います。
SSDとパソコンをType-Cどうしでつなぐなら、10Gbpsのデータ転送に対応したケーブルを選ぶと機器の速さを生かせます。
\ 転送向けのケーブルを選ぶ /
差し込み口とハブを見直す
USBハブを通してつないでいると、電力が足りずに転送が不安定になることがあります。
遅いときは、パソコン本体の差し込み口に直接つないで試します。
途中から急に遅くなる
大きなファイルをコピーしていると、最初は速かったのに途中から急に遅くなることがあります。
SSDは、最初は速い領域に書き込み、そこがいっぱいになると本来の書き込み速度に落ちる仕組みのものが多く、熱がこもった場合も速さを落として保護します。
HDDは、長く使ってファイルが細かく散らばっていると、読み書きに時間がかかります。
外付けのHDDでコピーに時間がかかっているなら、ポータブルSSDに替えると、読み書きの待ち時間を減らせます。
\ コピーの待ち時間を減らす /
スマートフォンからパソコンへの転送が遅い場合
スマートフォンをケーブルでパソコンにつないで写真を移すと、枚数が多いほど極端に時間がかかることがあります。
写真1枚ごとにやり取りの手続きが入るため、何千枚もあると待ち時間が積み重なります。
スマートフォン側で写真をZIPにまとめてから移すか、Wi-Fiやクラウドを使って送ると速くなる場合があります。
スマートフォンとパソコンのあいだで写真を移す方法は、パソコン・スマホの写真共有方法で比べています。
家や会社のネットワークで遅い場合
家のNASや会社の共有フォルダへのコピーが遅いときも、まずはWi-Fiか有線かを確かめます。
無線でつないでいるなら、LANケーブルでつなぐだけで速さが大きく変わることがあります。
家のNASやルーターと有線でつなぐなら、10ギガビットの通信にも対応したCAT6AのLANケーブルを使うと安心です。
\ 有線でつないで安定させる /
自宅からVPNで会社のネットワークにつないでいる場合は、通信を暗号化する分だけ遅くなりやすく、設定の調整が必要なこともあります。
会社のネットワークの設定は自分で変えず、社内の担当者に相談します。
何人もから写真や動画を集めるのに時間がかかるなら
転送の速さそのものではなく、何人もから届く写真や動画を受け取って整理する作業に時間がかかっている場合もあります。
一人ひとりから届くURLを開いてダウンロードし、フォルダに分け直す作業は、回線を速くしても減りません。
この場合は、受け取り用の窓口を1つにまとめ、届いた時点で整理されている状態にすると、手作業の時間を減らせます。
OmoiBoxでは、案件ごとに受け取り用のURLとパスコードを発行でき、相手は登録もアプリもなしで写真や動画を提出できます。
届いた素材は案件ごとにまとまるため、URLを開いて集め直す作業がいりません。
\ 集め直す手間をなくす /
※写真の回収は無料プランで試せます
ファイル転送が遅いときのよくある質問
ダウンロードは速いのにアップロードだけ遅いのはなぜですか?
多くの回線は、送る速さ(上り)が受け取る速さ(下り)より遅いためです。
回線速度を測るときは、上りの数字も確かめてください。
ZIPにまとめると容量も小さくなりますか?
写真や動画はもともと圧縮されているため、ZIPにしても容量はほとんど変わりません。
速くなるのは、ファイルの数が1つになり、1つずつの手続きがいらなくなるためです。
転送が途中で止まったときは最初からやり直しですか?
途中から再開できないサービスや方法では、最初からやり直しになります。
大きなファイルは、いくつかに分けて送ると、止まったときにやり直す量を減らせます。
ウイルス対策ソフトで転送が遅くなることはありますか?
ファイルを1つずつ検査するため、ファイルの数が多いと時間がかかることがあります。
ただし、検査を止めると危険なファイルを防げなくなるため、ファイルをまとめて数を減らすほうが安全です。
ファイル転送が遅いときの対処のまとめ
ファイル転送が遅いときは、まずインターネット、家や会社のネットワーク、USB機器のどこで遅いかを切り分けます。
インターネットで送るなら、上りの回線速度とWi-Fiを確かめ、有線接続や時間帯を変えて試します。
小さなファイルが大量にあるなら、ZIPにまとめて数を減らすと速くなることが多くあります。
USB機器へのコピーは、規格、ケーブル、差し込み口を見直します。
会社のネットワークやVPNが原因と思われるときは、設定を自分で変えずに社内の担当者に相談してください。


