オンラインストレージでバックアップするなら、同期とバックアップの違いを知ったうえで、パソコンのフォルダのバックアップとスマホの自動バックアップを設定し、手元の外付けストレージとも組み合わせるのが基本です。
同期は消した操作も反映されるためそれだけではバックアップにならず、消したファイルを戻せるのは多くのサービスで30日ほどです。
記事のポイント
- 同期は消した操作も反映されるため、それだけではバックアップにならない
- パソコンはフォルダのバックアップ、スマホは自動バックアップを設定する
- 消したファイルを戻せるのは、多くのサービスで30日ほど
- オンラインストレージだけに頼らず、外付けのストレージにも控えを置く
同期とバックアップの違いを先に知っておく
オンラインストレージを使うときに最初に知っておきたいのが、同期とバックアップは別のものだという点です。
同期は、パソコンやスマホとオンラインストレージを常に同じ状態に保つ仕組みです。
便利な反面、パソコンでファイルを消したり上書きしたりすると、その変更もすぐにオンラインストレージへ反映されます。
ウイルスでファイルが暗号化された場合も、暗号化されたファイルがそのまま同期されてしまいます。
バックアップは、ある時点のデータの控えを別の場所に残し、元のデータが壊れても前の状態に戻せるようにする仕組みです。
オンラインストレージをバックアップとして使うなら、消したファイルを戻せるごみ箱や、上書き前の版に戻せるバージョン履歴があるかを確かめておきます。

パソコンのデータをバックアップする設定
パソコンは、普段ファイルを保存しているフォルダを、そのままオンラインストレージにバックアップする設定にすると手間がかかりません。
WindowsはOneDriveのフォルダーのバックアップを使う
WindowsのOneDriveには、「デスクトップ」「ドキュメント」「ピクチャ」などのフォルダーを、そのままOneDriveにバックアップする機能があります。
- 通知領域のOneDriveのアイコンを選び、「OneDriveのヘルプと設定」から「設定」を開く
- 「同期とバックアップ」のタブで「バックアップの管理」を選ぶ
- バックアップしたいフォルダーをオンにして、「変更の保存」を押す
設定のあとは、これらのフォルダーに保存したファイルが自動でOneDriveに控えられます。
個人用のアカウントでは、上書きする前のファイルを最新の25版まで戻せると案内されています(出典:Microsoft サポート)。
MacはiCloud DriveとTime Machineを組み合わせる
Macでは、「システム設定」でユーザ名から「iCloud」の「Drive」を開き、「デスクトップ」フォルダと「書類」フォルダをオンにすると、2つのフォルダがiCloud Driveに保存されます。
ただしiCloud Driveは同期の仕組みのため、Macで消したファイルはiCloudからも消えます。
そこで、Macに入っている「Time Machine」で、外付けのストレージにも定期的にバックアップを取っておくと安心です。
「システム設定」の「一般」から「Time Machine」を開き、「バックアップディスクを追加」で外付けのストレージを選ぶと始められます。
Time Machineの保存先には、Macでの使用をうたった薄型のポータブルHDDを選ぶと、つないでから設定を始めやすいです。
\ Macのデータを外付けへ /
Googleドライブを使うならパソコン版ドライブを入れる
Googleドライブを使う場合は、パソコン版のGoogleドライブのアプリを入れると、パソコンのフォルダとGoogleドライブをつなげられます。
設定には、ファイルをクラウドにだけ置いて必要なときに読み込む「ストリーミング」と、パソコンとクラウドの両方に置く「ミラーリング」があります。
パソコンの空き容量が少ないならストリーミング、インターネットにつながらない場所でも使うならミラーリングが向いています。
スマホのデータをバックアップする設定
スマホは持ち歩くぶん、なくしたり壊したりする心配が大きいため、自動でバックアップされる設定にしておきます。
iPhoneはiCloudバックアップをオンにする
iPhoneは、「設定」でユーザ名から「iCloud」の「iCloudバックアップ」を開き、「このiPhoneをバックアップ」をオンにします。
自動のバックアップは、次の3つがそろったときに行われます。
- 電源に接続している
- Wi-Fiにつながっている
- 画面がロックされている
すぐに控えを取りたいときは、同じ画面の「今すぐバックアップを作成」を押します。
iCloudの無料の容量は5GBのため、写真が多いと、50GBで月額180円(2026年10月時点)からの有料のiCloud+が必要になることがあります。
AndroidはGoogle Oneのバックアップを使う
Androidは、「設定」から「Google」の「バックアップ」を開き、Google Oneのバックアップをオンにします。
バックアップされるのは、アプリとアプリのデータ、通話履歴、連絡先、デバイスの設定、SMSやMMSのメッセージで、写真と動画はGoogleフォトに保存されます。
気をつけたいのは、デバイスを57日間使わないと、写真と動画を除くバックアップのデータが削除されることです。
壊れたスマホを修理に出して長く使えない場合などは、新しいスマホへの移行を早めに済ませます。
写真はバックアップの方法を別に決める
写真と動画は量が多く、スマホ全体のバックアップとは別に、写真用の保存先を決めておくと容量を管理しやすくなります。
iPhoneならiCloud写真、AndroidならGoogleフォトのバックアップが一般的ですが、どちらも同期に近い動きをするため、消す操作には注意が必要です。
写真のバックアップ先の選び方は、写真バックアップの比較で詳しく扱っています。
消したファイルを戻せる期間を知っておく
誤ってファイルを消しても、多くのオンラインストレージでは一定の期間、ごみ箱から戻せます。
ただし期間を過ぎると自動で完全に削除され、戻せなくなります。
主なサービスで戻せる期間は、次のとおりです(2026年10月時点)。
- OneDriveの個人用は、ごみ箱に入れてから30日(ごみ箱がいっぱいなら古いものから3日後に削除)
- Googleドライブは、ゴミ箱に入れてから30日
- iPhoneの写真アプリの「最近削除した項目」は30日
ファイルが消えていることに気づいたら、期間が過ぎる前にすぐ戻す作業をします。
あわせて、長く使わないアカウントはデータごと削除される決まりがあるサービスもあるため、バックアップ用のアカウントにも定期的にログインしておきます。
オンラインストレージだけに頼らない
オンラインストレージは家の外に控えを置ける便利な場所ですが、アカウントに入れなくなったり、サービスの決まりが変わったりする心配はゼロではありません。
大切なデータは、データを3つ持ち、2種類の保存先に分け、1つは離れた場所に置く「3-2-1ルール」で守ると安心です。
- パソコンやスマホの中にある元のデータ
- 外付けのハードディスクやSSDの控え
- オンラインストレージの控え
外付けのストレージは、控えを写すときだけつなぎ、普段は外しておくと、ウイルスの被害が控えまで広がるのを防げます。
半年に1回ほど、控えからファイルを実際に戻してみて、開けるかどうかを確かめておくと、いざというときに慌てません。

パソコンの控えを手元に置くなら、持ち運べる小型のSSDが扱いやすいです。
\ 手元にも控えを1つ /
バックアップ先にするオンラインストレージの選び方は、オンラインストレージの比較でまとめています。
家族が撮った写真も控えに加える
自分のスマホやパソコンをバックアップしても、行事や旅行の写真の多くは家族や友人のスマホに入ったままのことがあります。
大切な行事の写真は、家族の分も一度集めてから、自分のバックアップ先に加えておくと、まとめて守れます。
OmoiBoxなら、URLとパスコードを伝えるだけで、家族は会員登録もアプリもなしにスマホから写真を提出できます。
OmoiBoxは保管のための場所ではないため、集まった写真はZIPでまとめてダウンロードし、パソコンと外付けのストレージ、オンラインストレージに写しておきます。
\ 家族の写真もまとめて /
※無料プランのまま写真を集められます
オンラインストレージのバックアップでよくある質問
無料の容量だけでバックアップできますか?
書類が中心なら無料の容量で足りることもありますが、写真や動画が多いと足りなくなります。
容量が足りないと新しいデータがバックアップされなくなるため、使っている量を定期的に確かめます。
バックアップはモバイル通信でも行われますか?
多くのサービスはWi-Fiにつながっているときに行う設定が初めから選ばれています。
モバイル通信でも行う設定にすると、通信量が大きく増えることがあるため注意します。
バックアップ用のアカウントを守るには何をすればいいですか?
2段階認証をオンにし、ほかのサービスと同じパスワードを使わないことが基本です。
パスワードを忘れたときの復旧の方法も、元気なうちに確かめておきます。
バックアップが終わったかどうかはどこで分かりますか?
各サービスの設定画面に、最後にバックアップした日時が表示されます。
日時が何日も前のままなら、容量不足や設定が切れていないかを確かめます。
オンラインストレージでバックアップする方法のまとめ
オンラインストレージの同期は消した操作も反映されるため、それだけではバックアップになりません。
パソコンはフォルダのバックアップ、スマホは自動バックアップを設定し、写真は保存先を別に決めます。
消したファイルを戻せる期間には限りがあるため、気づいたらすぐに戻します。
大切なデータは、元のデータと外付けのストレージ、オンラインストレージの3か所に置いておきます。
設定の画面や保存期間は変わることがあるため、各サービスの公式のヘルプで最新の内容を確認してください。


