お葬式のムービーは、故人の写真を生い立ちから晩年まで順に並べ、家族の言葉を添えて5分前後にまとめると、参列者が無理なく見られます。
1枚を5〜6秒ずつ映すなら、5分のムービーで使う写真は50〜60枚ほどです。
作り始める前に、上映できるかどうか、流す時間、画面の形、曲の扱いを、葬儀社と会場に確かめておきます。
記事のポイント
- 5分前後、1枚5〜6秒で50〜60枚が目安
- 生い立ちから晩年まで、6つの流れで並べる
- 映像の文字は句読点を使わず、空白と改行で区切る
- 上映の可否・時間・曲の扱いを先に会場に確かめる
いつ流すかで作り方が変わる
お葬式のムービーは、どの場面で流すかによって、合う長さや雰囲気が変わります。
| 流す場面 | 会場の様子 | 合う作り方 |
|---|---|---|
| 開式前の待ち時間 | 参列者が席に着いて、静かに始まりを待っている | 途中から見てもわかる、穏やかな写真の流れ |
| 式の中や出棺の前 | 参列者が画面に集中する | 始まりと終わりのある構成と、家族からの言葉 |
| 通夜振る舞いや精進落としの席 | 食事をしながら思い出話をしている | 家族や友人と一緒の写真を多めに、音は控えめに |
どこで流すかは葬儀社や会場の担当者と決め、画面の大きさと位置、音が出せるかも合わせて聞いておきます。
モニターのない控室や小さな会場なら、写真を順に映せるデジタルのフォトフレームを1台置くと、画面がなくても参列者に故人の写真を見てもらえます。
一周忌の会食で流すときの時間の分け方は、一周忌の法要で故人を偲ぶ方法で紹介しています。
\ 控室でも写真を順に映す /
写真は6つの流れで並べる
お葬式のムービーは、いきなり編集を始めるより、先に紙に流れを書き、どの場面にどの写真と言葉を入れるかを決めると作りやすくなります。
- はじまり:印象に残る1枚と、名前や生年月日、はじまりの言葉
- 生い立ち:生まれてから学生時代までの写真
- 結婚と家族:結婚、子どもの誕生、家族旅行
- 趣味と仕事、友人:働く姿や趣味の時間、仲間との写真
- 晩年と家族からの言葉:最近の穏やかな表情と、家族からの感謝
- むすび:最後の1枚と、参列者へのお礼の言葉

4つ目の趣味と仕事、友人との写真は、親族以外の参列者が自分の思い出と重ねやすい場面なので、少し多めに入れます。
同じ写真を最初と最後に使うと、見終わったあとに余韻が残ります。
写真や思い出の品を会場に飾る方法は、お葬式のメモリアルコーナーの作り方で紹介しています。
長さと写真の枚数
写真1枚を映す時間は、参列者が写真を見て文字を読める3〜7秒ほどが目安で、長さと枚数はそこから決まります。
| ムービーの長さ | 1枚の時間 | 写真の枚数の目安 |
|---|---|---|
| 3分ほど | 5〜6秒 | 30〜35枚 |
| 5分ほど | 5〜6秒 | 50〜60枚 |
| 5分ほど | 7秒 | 40枚ほど |
穏やかな人柄を伝えたいときは1枚を長めに、にぎやかで交友の広かった人なら1枚を短めにして枚数を増やすと、テンポで人柄が伝わります。
写真が少ないときは、故郷や好きだった季節の風景、家族の言葉だけを映す場面を間にはさむと、少ない枚数でも流れが途切れません。
写真の選び方と画質
写真は正面を向いた改まった写真にこだわらず、横顔や笑顔、くつろいでいる姿、趣味に打ち込む姿など、普段の顔が写った写真を選びます。
- 1人の写真だけでなく、家族や友人と一緒の写真も入れる
- 同じ時期、同じ構図の写真が続かないように年代と場面を散らす
- 画面に映すので、顔が小さすぎない写真を選ぶ
- 暗い写真や色あせた写真は、明るさや色を補正する
紙の写真は、300〜600dpiほどで読み取ると、会場の大きな画面に映しても粗くなりにくくなります。
アルバムの紙の写真が多いときは、1枚ずつ続けて読み取れるスキャナーを使うと、短い時間でまとめてデータにできます。
\ 紙の写真をまとめてデータに /
会場の画面は横長のことが多いので、縦の写真は背景を敷くか、顔の位置を見ながら切り取って、左右に黒い余白が出ないようにします。
祭壇に飾る遺影の1枚の選び方は、お葬式用の写真の選び方で紹介しています。
映像に入れる言葉
ムービーの文字は、区切りをつけないという考えから句読点を使わず、空白と改行で区切ると、数秒の間でも読みやすくなります。
最後の言葉は、故人への感謝と、参列者へのお礼の両方を入れると、式の結びとして落ち着きます。
本人が元気なうちに、自分の言葉で家族へ語りかける映像を残す方法は、終活の動画の作り方で紹介しています。
避けたい言葉と宗派による違い
映像の文字では、不幸が重なることや、死を直接思わせる言葉を避けます。
| 避けたい言葉 | 言い換えの例 |
|---|---|
| 重ね重ね、たびたび、再び | 心より、いつも、これからも |
| 死ぬ、死亡 | ご逝去、亡くなる |
| 生きていた頃 | ご生前、元気だった頃 |
| 忙しい中 | ご多用の中 |
宗派によっても使わない言葉があり、浄土真宗では「ご冥福をお祈りします」を使わず、キリスト教では「成仏」「供養」「冥福」を使わないことが多いので、迷う言葉は葬儀社に確かめます。
仏教の葬儀では「天国」より「安らかに」と書くと、どの宗派でも使いやすい言葉になります。
曲の選び方と扱い
曲は、故人が好きだった曲や、写真を邪魔しない静かな曲を選び、言葉を読む妨げにならないよう音量を控えめにします。
曲の始まりと終わりは少しずつ音を大きく、小さくすると、映像の始まりと終わりが自然になります。
市販の曲を会場で流すことと、市販の曲を映像に入れて作ることは扱いが違い、映像に入れる場合は会場の契約とは別の手続きが要ることがあります。
使いたい曲が決まっていたら、作り始める前に、会場で流せるか、映像に入れられるかを葬儀社と制作する側に伝えて確かめます。
曲の選び方と、よく選ばれている曲は、お葬式のムービーの曲の選び方で紹介しています。
自分で作るか、頼むか
お葬式のムービーは、家族が自分で作ることも、制作を頼むこともできます。
| 作り方 | 向いている場合 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 自分で作る | 時間に少しゆとりがあり、細かな順番までこだわりたい | 会場の機器で事前に再生を試す時間を取る |
| 制作を頼む | 通夜や告別式まで時間がない、編集に慣れていない | 上映の日時と写真の枚数、入れたい言葉を早めに伝える |
自分で作る場合は、横長のフルHDで書き出し、会場で使う機器で再生できるかを本番の前に試します。
完成したムービーと集めた写真のデータは、家族で分けて持てるよう、外付けのSSDなどにまとめておくと、法要のときにも見返せます。
\ 写真と映像を家族で残す /
写真をAIで動かして映すムービーもありますが、見る人によって受け止め方が分かれるので、使う場合は家族でよく話し合ってから決めます。
お葬式のムービーを頼むなら
通夜や告別式までの限られた時間で、写真を集めながら編集まで進めるのは、家族にとって大きな負担です。
オーダーメイドでは、故人の歩みを静かに振り返るスライドショーを、ご家族の写真と言葉をもとに作るお葬式・法要のムービーを制作しています。
基本料金は15,000円(税込、2026年10月時点)で、写真50枚までの編集と完成前の確認が含まれ、コメントの修正や写真の並び替えは回数の制限なく頼めます。
写真50枚は、1枚6秒ずつ映すと5分ほどの長さになり、式の中で流すムービーにちょうど合う量です。
上映の日時と、集まっている写真の枚数を伝えると、間に合うかどうかを相談できます。
\ 写真と言葉を5分の映像に /
※相談だけなら申し込みにはなりません
お葬式のムービーについてよくある質問
お葬式のムービーは何分くらいがよいですか?
式の中で流すなら5分前後、開式前や食事の席で流すなら、場面に合わせて長さを変えます。
写真が少なくてもムービーは作れますか?
10枚ほどでも、風景や言葉だけの場面をはさむと、流れのあるムービーにできます。
好きだった曲を入れてもよいですか?
入れられる場合が多いですが、会場で流すときと映像に入れるときで手続きが違うので、作る前に葬儀社と制作する側に確かめます。
急に決まった葬儀でも間に合いますか?
上映の日時と写真の集まり具合を伝えると、間に合うかどうかを確かめてもらえます。
写真の準備と並行して相談すると、選ぶ時間を短くできます。
お葬式のムービーの作り方のまとめ
お葬式のムービーは、5分前後、1枚5〜6秒で50〜60枚を目安にまとめます。
写真は生い立ちから晩年まで6つの流れで並べ、普段の顔が写った写真を選びます。
映像の文字は句読点を使わずに区切り、避けたい言葉と宗派の違いに気をつけます。
上映の可否と時間、曲の扱いを先に会場に確かめて、故人らしい映像で見送ってください。


