お葬式のムービーの曲は、ゆっくりしたテンポで歌のない、ピアノや弦楽器の静かな曲を選ぶと、写真と言葉の邪魔をしません。
故人が好きだった歌を使いたいときは、ピアノやオルゴールのアレンジにするか、音量を下げて文字と重ならないようにします。
曲が決まったら、作り始める前に、会場で流せるか、映像に入れられるかを葬儀社に確かめます。
記事のポイント
- 写真を見せるムービーには、歌のない静かな曲
- 好きだった歌は、アレンジ版か音量を下げて使う
- 5分のムービーなら1〜2曲、最後は曲の終わりに合わせる
- 映像に曲を入れる前に、会場と葬儀社に確かめる
曲を選ぶときの3つの軸
お葬式のムービーの曲は、次の3つが重なるところで選ぶと、家族の誰もが納得しやすくなります。
- 故人らしさ:故人が好きだった曲や、人柄・趣味に合う曲
- 家族の思い出:家族で聴いた曲や、旅行の車の中で流れていた曲
- 式の雰囲気:参列者が聴いて違和感のない、落ち着いた曲
故人の好きな曲でも、親族の中に「葬儀にはそぐわない」と感じる人がいると、上映のあとにわだかまりが残ることがあります。
候補を2〜3曲に絞ったら、家族や近い親族に聴いてもらってから決めます。
合う曲と避けたい曲
写真と言葉を見てもらうムービーでは、曲は主役ではなく、写真を支える役に回ります。
| 見るところ | 合う曲 | 避けたい曲 |
|---|---|---|
| テンポ | ゆっくりで穏やか | 速い、ビートが強い |
| 曲の雰囲気 | 静かで、温かさのある旋律 | 極端に悲しい、暗すぎる |
| 歌詞 | 感謝、絆、旅立ちを歌ったもの | 失恋の歌、悲しみが強すぎる歌 |
| 音の大きさ | ずっと落ち着いた音量 | 急に大きくなる、激しい音が入る |
悲しさを強く感じさせる曲より、思い出を穏やかに振り返れる曲のほうが、会場の空気が重くなりません。
歌のない曲と歌のある曲の使い分け
写真に添えた文字を読んでもらうなら、歌のない曲が向いています。
- 文字を読みながら日本語の歌を聴くと、言葉が頭の中でぶつかって読みにくい
- 歌詞がない分、参列者が自分の思い出を写真に重ねやすい
- 歌のある曲は、サビ以外に恋愛の歌詞などが入っていて、場面と合わないことがある
歌のある曲を使いたいときは、文字を出す場面では曲の音量を下げるか、歌が始まる前の前奏の間に文字を出すと、読みやすさを保てます。
英語の歌は日本語の文字とぶつかりにくいので、歌のある曲を使いたいときの選び方の一つになります。
故人が好きだった歌は、ピアノやオルゴールで演奏したアレンジ版にすると、曲の雰囲気を残したまま、文字の邪魔をしなくなります。
場面ごとの曲の選び方
ムービーを流す場面によって、合う曲の雰囲気が変わります。
| 流す場面 | 合う曲 |
|---|---|
| 式の中で生い立ちを振り返る | 写真の流れを邪魔しない、歌のない静かな曲 |
| 結びの言葉や家族からの感謝 | 気持ちが少しずつ高まる曲や、感謝を歌った曲 |
| 開式前の待ち時間 | 途中から聴いても分かる、穏やかなクラシック |
| 通夜振る舞いや精進落としの席 | 故人が好きだった曲を小さめの音量で |
式の中で流すムービーと、食事の席で流す映像とで曲を変えると、故人らしい明るい曲も使いやすくなります。
ムービー全体の構成や写真の並べ方は、お葬式のムービーの作り方で紹介しています。
長さと曲数、つなぎ方
お葬式のムービーは5分前後のものが多く、5分なら曲は1〜2曲が目安です。
3分の曲を1曲だけ使うと途中で音が切れるので、場面が変わる所で2曲目へ少しずつ重ねてつなぐか、写真の枚数を減らして映像の長さを曲に合わせます。
- 先に曲を決め、曲の長さを測る
- 曲の長さに合わせて、写真の枚数と1枚の秒数を決める(ゆっくりの曲なら1枚5〜7秒ほど)
- 曲の始まりは少しずつ音を大きく、終わりは少しずつ小さくする
- 映像の最後の1枚と、曲の終わりがそろうように調整する

曲が終わる前に映像が終わったり、最後の写真の途中で曲が切れたりすると、見ている人の余韻が途切れます。
家族からの言葉や読み上げの声を入れるときは、声が入る間だけ曲の音量を下げます。
よく選ばれている曲の例
お葬式のムービーでは、次のような曲がよく選ばれています。
| 種類 | 曲の例 |
|---|---|
| クラシック | ショパン「ノクターン第2番」、バッハ「G線上のアリア」、パッヘルベル「カノン」、ドビュッシー「月の光」、サティ「ジムノペディ第1番」 |
| 映画の曲 | 久石譲「おくりびと」、木村弓「いつも何度でも」 |
| 日本の歌 | 美空ひばり「川の流れのように」、夏川りみ「涙そうそう」、坂本九「見上げてごらん夜の星を」、いきものがかり「ありがとう」 |
| 海外の歌 | エリック・クラプトン「Tears in Heaven」、ビートルズ「Let It Be」、讃美歌「Amazing Grace」 |
クラシックは歌がなく、写真を引き立てやすいので、曲が決まらないときの候補になります。
キリスト教の葬儀では讃美歌や教会音楽がなじみやすく、宗教が分からないときは、宗教色の強い歌詞の曲を避けます。
故人が「明るい曲で送ってほしい」と言っていた場合は、式の中のムービーは静かな曲にし、出棺や食事の席でその曲を流す分け方もあります。
曲の扱いを確かめる順番
市販の曲は、会場で流すことと、ムービーの映像に入れることで、必要な手続きが違います。
| 使い方 | 手続きの考え方 |
|---|---|
| 会場で、買ったCDをそのまま流す | 会場が音楽の権利の団体と契約していれば、その範囲で流せることが多い |
| ムービーの映像に曲を入れる | 映像に曲を写すことになり、会場の契約とは別の手続きが要る場合がある |
会場で「手続きのないムービーは上映できない」と言われると、当日に曲を差し替えることになりかねません。
作り始める前に、次の順に確かめておきます。
- 使いたい曲を決め、葬儀社に伝える
- 会場で流せるか、映像に入れてよいか、必要な手続きを葬儀社に確かめる
- 映像に入れられない曲なら、映像を無音で作って会場でCDを流すか、権利の扱いが決まっている音源に替える
結婚式で使われる曲の手続きの仕組みは、申し込める事業者や曲が決まっていて、葬儀で使えるかは事業者に確かめる必要があります。
作曲者の権利が切れた古いクラシックでも、市販のCDの演奏には演奏した人やレコード会社の権利が残るので、使える音源かを確かめます。
自分で作るときに確かめること
自分でムービーを作るときは、曲を入れたあと、会場で使う機器で一度通して再生しておきます。
- 会場の画面の形(多くは横長)と、受け付けているファイルの形式を聞く
- 曲の音量が、会場のスピーカーで大きすぎないかを確かめる
- 当日の担当者に、再生する順番と始めるタイミングを伝えておく
完成した映像と集めた写真は、四十九日や一周忌の法要でも流せるように、家族で分けて持てる形で残しておくと安心です。
外付けのSSDにまとめておけば、写真と映像を一度に家族へ渡せます。
\ 映像と写真をまとめて残す /
曲選びから任せたいなら
葬儀までの限られた時間で、曲を選び、写真に合わせて長さをそろえ、手続きまで確かめるのは、家族にとって大きな負担です。
オーダーメイドでは、故人の歩みを静かに振り返るスライドショーを、ご家族の写真と言葉をもとに作るお葬式・法要のムービーを制作しています。
基本料金は15,000円(税込、2026年10月時点)で、写真50枚までの編集と完成前の確認が含まれ、コメントの修正や写真の並び替えは回数の制限なく頼めます。
使いたい曲は制作の前に伝えていただき、会場で上映するときの曲の手続きは、制作の前に会場の担当者に確かめていただく流れです。
\ 曲が決まっていなくても /
※相談のあとで依頼するか決められます
お葬式のムービーの曲についてよくある質問
お葬式のムービーに明るい曲を使ってもよいですか?
故人が望んでいたなら使ってかまいませんが、式の中で流すなら、ピアノのアレンジ版にするか、食事の席で流す映像に分けると落ち着きます。
5分のムービーには何曲くらい使えばよいですか?
1〜2曲が目安で、2曲使うときは場面の変わり目で少しずつ重ねてつなぎます。
好きだった曲を歌の入ったまま使えますか?
使える場合もありますが、映像に入れるときの手続きが会場で流すときと違うので、作る前に葬儀社に確かめます。
曲が決まらないときはどうすればよいですか?
歌のないクラシックのピアノ曲を候補にし、家族で聴き比べて、故人の印象に近いものを選びます。
お葬式のムービーの曲の選び方のまとめ
お葬式のムービーの曲は、ゆっくりで歌のない、静かな曲を選ぶと写真と言葉が引き立ちます。
好きだった歌は、アレンジ版にするか、文字を出す場面で音量を下げて使います。
5分なら1〜2曲にし、映像の最後と曲の終わりをそろえます。
曲を決めたら作る前に葬儀社に伝え、会場で流せるか、映像に入れられるかを確かめてください。


