お葬式の寄せ書きは、色紙やカードに1人2〜3行ずつ、故人への感謝と思い出を一言書き、棺に納めるか遺族に渡します。
色紙は葬儀で使っても失礼にはあたらず、孫たちが書いて棺に納めたり、参列できない仲間の言葉を代表者が持参したりする形で使われています。
書く前に、故人に宛てるのか、遺族に宛てるのかを決めておくと、言葉の選び方で迷いません。
記事のポイント
- 故人宛てか遺族宛てかを先に決める
- 1人分は2〜3行、思い出を1つだけ入れる
- 故人との距離に合わせて、書く深さを変える
- 棺に入れる前に、遺族と葬儀社に確かめる
故人宛てと遺族宛ての違い
お葬式の寄せ書きは、誰に宛てるかで、書き方と渡し方が変わります。
| 宛てる相手 | 渡し方 | 書き方 |
|---|---|---|
| 故人 | 棺に納める、棺や掛け帯に書く | 「〇〇さんへ」と話しかける口調でよい |
| 遺族 | 代表者が色紙を持参して手渡す | 故人は「〇〇様」と書き、遺族への気遣いも添える |
故人宛ての寄せ書きでも、色紙や棺の表に書いたものは遺族や参列者の目に触れるので、言葉はていねいに選びます。
遺族に渡す寄せ書きは、「こんなに多くの人が故人を慕ってくれていた」と遺族が知るきっかけになり、悲しみの支えになることがあります。
宛名を書くなら、遺族宛ては「故 〇〇様 ご遺族様」とし、故人の名前だけを宛名にしないようにします。
寄せ書きの形の選び方
寄せ書きの形は、集まる人数と、書いた言葉を誰に見せるかで選びます。
| 形 | 向いている場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 色紙 | 仲間や孫が1枚にまとめて書く | 退職祝い用の飾りの多い色紙は使わない |
| 受付のメッセージカード | 参列者に1枚ずつ書いてもらう | 書いたカードを集める箱を用意する |
| メッセージを書いた折り鶴 | 人に見られずに故人だけに伝えたい | 1人1羽にし、千羽鶴のように大量にしない |
| 棺や掛け帯に直接書く | 家族みんなで書きたい | 葬儀社が用意しているかを先に聞く |
小さな子どもも参加するなら、カードや折り鶴は絵を描き添えられるので、大人と一緒に書きやすくなります。
気持ちが伝わる書き方
寄せ書きの1人分は、次の3つの順に書くと、短くても気持ちが伝わります。
- お悔やみか、「〇〇さんへ」の呼びかけ
- 思い出や感謝を1〜2文
- 「どうぞ安らかに」などの結びか、遺族への気遣い

入れる思い出の深さは、故人とどれだけ近かったかで変えます。
| 故人との距離 | 入れる思い出 |
|---|---|
| 家族、親友 | 言えなかった感謝や、2人だけの思い出 |
| 恩師、上司、同僚 | 教えや励ましへの感謝、仕事ぶり |
| 近所、取引先、あまり親しくない人 | 庭先の挨拶など日常の一場面、明るい人柄 |
あまり親しくなかった人の寄せ書きを頼まれたときは、無理に思い出を作らず、人柄の印象と結びの言葉だけで短くまとめます。
言葉が出てこないときは、スマホのメモに打って読み返してから色紙に清書すると、書き損じを防げます。
1人で長めに書きたいときは、お葬式の手紙の書き方で棺に入れる手紙の流れを紹介しています。
関係別の寄せ書き例文
例文の〇〇の部分を、自分が覚えている場面に置き換えて使います。
家族や孫からの寄せ書き
家族や孫からの寄せ書きは、普段は照れくさくて言えなかった感謝を、素直な言葉で書きます。
小さな子どもには、「おじいちゃんとの一番の思い出は何?」と大人が聞き取って代筆し、本人には似顔絵と名前だけを書いてもらう方法もあります。
友人や職場からの寄せ書き
友人や職場の仲間からの寄せ書きは、一緒に過ごした場面と、これからの決意を書きます。
仲間で書いた色紙を遺族に渡すときは、代表者が受付か遺族に「〇〇の仲間一同からです」と一言添えて手渡します。
一言の例文と色紙の書き方
受付のカードや折り鶴、小さな色紙のすき間には、20〜50字ほどの一言が向いています。
色紙は、真ん中に「〇〇さんへ」と故人の名前を書き、周りに1人分ずつ区切って書いていくと、後から書く人の場所が残ります。
寄せ書きを回すなら、最後に受け取る人と渡す日を決め、通夜か告別式の前日までに集まるようにします。
大きめの白い色紙なら、10〜20人ほどの言葉を1枚にまとめられます。
\ 仲間の言葉を1枚にまとめる /
ペンと句読点の選び方
色紙に寄せ書きをするときは、文字がくっきり見える黒のサインペンか筆ペンを使います。
薄墨の筆ペンは細かい字だとにじみやすいので、寄せ書きでは黒で書いてかまいません。
派手な色のペンや、鉛筆やシャープペンシルは避けます。
正式なお悔やみの文では句読点を打たない書き方がありますが、仲間や孫からの寄せ書きでは、読みやすさを優先して句読点を打っても失礼にはあたらないとされています。
職場一同として改まった色紙を贈るときは、句読点の代わりに1字空けて書くと、ていねいな印象になります。
何人もで回して書くなら、同じ黒いペンを何本か用意しておくと、字の太さがそろいます。
\ みんなで同じ黒で書く /
メッセージを書いた折り鶴の作り方
人に読まれたくない言葉は、折り紙の内側に書いて鶴に折ると、故人だけに届けられます。
- 折り紙の白い面に、故人へのメッセージを書く
- 書いた面が内側になるように、鶴を折る
- 出棺前のお別れの時に、花と一緒に棺に納める

折り鶴は礼服のポケットやかばんに入れて持ち運べるので、通夜に参列する人に配っておき、告別式で集める方法もあります。
和柄の千代紙を使うと、白い花の中に入れても静かな色合いに収まります。
\ 一人一羽を折るときに /
棺に入れる前に確かめること
寄せ書きを棺に入れたいときは、遺族でない人は、先に喪主や遺族に入れてよいかを尋ねます。
いつ入れればよいかは、開式前に葬儀社の担当者に相談しておくと、出棺前の慌ただしい時間に困りません。
- 色紙を包んでいたビニール袋やクリップは外す
- 光る金色の飾りやラメのシール、立体の飾りが付いたものは入れない
- 生きている人が写った写真は貼らない
火葬場によっては、棺に入れてよい物がとても少ないこともあります。
入れられなかった寄せ書きは、仏壇や祭壇に供えてもらうか、遺族の手元に残してもらうと、言葉は家族に届きます。
避けたい言葉と宗教ごとの違い
寄せ書きは何人もが書くので、日常でよく使う言葉に忌み言葉が混じりやすくなります。
| 避けたい言葉 | 言い換えの例 |
|---|---|
| いろいろ、日々、ますます | いつも、毎日、より |
| くれぐれも、わざわざ | どうぞ、ご丁寧に |
| 再び、また | これからも |
| 頑張ってください、早く忘れて | ご無理のないように |
「ご冥福をお祈りします」は浄土真宗や神道、キリスト教では使わないので、宗教が分からなければ「安らかなお眠りをお祈りいたします」にします。
孫から祖父母への寄せ書きでは「天国から見守っていてね」と書くこともありますが、遺族が読む色紙では宗教に合う言葉を選ぶと安心です。
寄せ書きの言葉を映像にして残すなら
棺に納めた寄せ書きは手元に残りませんが、写真に撮っておけば、故人の写真と一緒に映像にして家族で見返せます。
オーダーメイドでは、故人の歩みを静かに振り返るスライドショーを、ご家族の写真と言葉をもとに作るお葬式・法要のムービーを制作しています。
基本料金は15,000円(税込、2026年10月時点)で、写真50枚までの編集と完成前の確認が含まれ、コメントの修正や写真の並び替えは回数の制限なく頼めます。
寄せ書きの写真と、使いたい故人の写真の枚数を伝えると、どんな映像にできるかを相談できます。
\ 寄せ書きを写真と映像に /
※相談だけで料金はかかりません
お葬式の寄せ書きについてよくある質問
お葬式に色紙で寄せ書きをしてもよいですか?
失礼にはあたらず、孫が書いて棺に納めたり、仲間の言葉を遺族に渡したりする形で使われています。
寄せ書きの1人分はどのくらいの長さにすればよいですか?
2〜3行ほどで、思い出か感謝を1つ入れると、ほかの人の場所も残せます。
寄せ書きは誰が遺族に渡せばよいですか?
集めた代表者が、通夜か告別式の受付か遺族に手渡します。
寄せ書きに写真を貼ってもよいですか?
棺に入れるなら、故人だけが写った写真にし、生きている人が写った写真は避けます。
お葬式の寄せ書き例文のまとめ
お葬式の寄せ書きは、故人宛てか遺族宛てかを決めてから書きます。
1人分は2〜3行で、呼びかけ、思い出か感謝、結びの順にまとめます。
故人との距離に合わせて思い出の深さを変え、忌み言葉と宗教に合わない言葉を避けます。
棺に入れる前に遺族と葬儀社に確かめ、みんなの言葉で故人を見送ってください。


